「インプラントの種類」に関する情報

インプラントの種類について説明しています

「インプラントの種類」の詳細

インプラントとは、デンタルインプラントをあらわす言葉として使われますが、広義では臓器移植、またはその移植組織片のことをいいます。歯を失った人のための人工歯根のことをデンタルインプラントといい、主な手法は「ブローネマルク」「アストラテック」「ITI」「アンキロス」などがあります。現在、全世界で100以上のインプラントメーカーが存在すると言われていて、それぞれのメーカーで手術回数、治療期間、表面の性状などが違っています。


ブローネマルクインプラント
ブローネマルク(ノーベルバイオケア社)は、世界中で利用されているインプラントで、30年以上の歴史があります。スウェーデンのブローネマルク博士が、骨とチタンが結合する(オッセオインテグレーション)ことを発見しそれを取り入れたインプラント法です。コストが高いのが難点で、また、インプラント体が長く、組織の損傷の可能性も高くなります。手術回数は基本的に2回で、治療期間は下顎は3ヶ月、上顎は6ヶ月が平均です。


アストラテックインプラント
ブローネマルクは欠点が多く、この欠点を改善してつくられたメーカーがアストラテックインプラント(アストラテック社)です。アストラテックはスウェーデンを中心に、展開しているグループ企業で、世界各国に拠点を持っています。歴史は浅いのですが、インプラントの定着率も良く、前歯部に適しているという他にはない特徴をもっており、前歯に施術をして欲し人向きのメーカーです。手術回数は基本的に2回で、治療期間は下顎3ヶ月、上顎6ヶ月となります。


ITIインプラント(ストローマンインプラント)
ITIインプラント(ストローマン社)は25年の歴史を持つインプラントで、日本人の顎にも適しているとされています。骨との接触が一番良好だといわれていて、奥歯などに使用されることが多いのですが、前歯部には向いていないようです。手術回数は1回と少なく、治療期間は 上下顎にかかわらず最短で2~3ヶ月です。治療費に関しては、ブローネマルクより安く適応も広いのが特徴です。


アンキロスインプラント
アンキロスインプラント(デグサ社)は 純チタン製のスクリュータイプで、1987年から臨床活用されていおり、インプラント周囲の組織の状態の安定性が非常に高く、上下の成功率に差がない点も特徴で、骨密度の低い所でも良好なオッセオインテグレーション(骨とインプラントを直接結合させる)がおこります。 手術回数は2回。平均的な手術期間は下顎3ヶ月、上顎3ヶ月です。


各インプラント手法には特徴があるので、自分の歯やあごの状態、治療期間、費用などに適したものを医師と相談して選ぶことが大切です。インプラント義歯は永久に使えるものではなく、その人の歯や歯茎などの状態により10~30年間というのが一応の目安になっています。10年間の定着率は患者の約7~9割ですので、インプラント治療をした人すべてが10年使えるわけではない点もよく注意しなければなりません。


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